VERY+BIG+COMPANYは
京都で活動する建築設計事務所であり
住宅の新築やリフォームの設計・監理業務を行っています。

8坪のビル 2012.01.28


事務所兼住宅/新築/京都市

京都市左京区にある当事務所のオフィス兼私達の自邸です。1階には母が経営する婦人服のアトリエ(店舗)が入っております。
敷地はたったの10坪であり、敷地形状は三角形です。北面で接道しており、他の面は隣地の3階建ての建物に囲まれており、採光は北側からしか望めません。 建坪8坪北向き三角形の建物の中に設計事務所、婦人服のアトリエ及び私達家族3人の居住空間を設ける事が求められました。要するにかなり難易度の高い計画だった訳です。
解決策としては建物を北と南に分けてそれをスキップフロアとして繋ぐ計画にしました。北側(表側)にはエントランス、寝室及びリビングを配し、階高の高い3層になってます。南側(裏側)は地耐力を得るために掘り下げた部分を利用して半地下とし、事務所、トイレ、浴室及び台所の階高の低い4層で構成されてます。南側には小さな三角形の隙間があるので、給排気の必要な水廻りをそちらに集めるのは必然でもありました。この建物の中で階段は物理的に大きな存在になりますが、色んな所に散らばる機能を繋げ、人を運ぶだけでなく屋上から地下まで光や風を通す圧迫感のないオープンな存在として計画しました。

京都_住宅_事務所_新築
以前の状況。

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解体後の敷地状況。

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外壁はコンクリートの打ち放しにグレーで着色しております。

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シンプルな塊のような外部に対し、複雑な内部があります。
進むごとに雰囲気が違う空間が現れ、空間的な奥行きを知覚できるように考えました。少しでも大きく感じられるように。

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エントランス。3枚の大きなフロントサッシは壁の中に引き込めるようになっております。

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スキップフロアであることにより生じる隙間を収納や冷蔵庫、給湯スペースとして利用してます。


半地下事務所部分です。

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右側の本棚の後ろは寝室です。寝室は木で出来た箱のような存在で本棚はそれを包んでおります。白い扉を開けると洗面室と一体となった浴室になります。


オープンな階段がコンクリートの箱の中に散らばる機能を繋ぎます。

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3階のリビングです。半階上がった所がキッチン、壁から突き出た階段を上ると屋上です。

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壁は内側に断熱材を吹き付けておりますが、屋上は構造体の外側(上)に断熱材を敷設しておりますので、最上階は構造体の屋根を直接見る事ができます。床はミモザ(アカシア)の無垢フローリングに植物性のオイルを塗っております。


木箱の寝室の内側です。本棚が階段側に突き出てます。


寝室収納の建具は前の家から持ってきた古建具です。壁床天井の仕上げはシナ合板に蜜蝋ワックスを塗っております。

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リビングから半階上にあるキッチンです。天板は人造大理石でキャビネット部分は全て現場で大工さんに作ってもらいました。家具工事ではありません。床は白のPタイルです。


キッチンを正面から見たところ。ただただシンプルなキッチンです。

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変な形のとても小さなトイレですが、隣や上の部屋との間の空間をくぼみとして見せている為に案外快適で、とても気に入っている空間です。

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屋上です。大文字山が見えます。庭の無い敷地ですので、屋上がどうしても必要で建物の構造をRC(鉄筋コンクリート)造とする決めてになりました。

 

写真撮影:沼田俊之(白黒のものを除く)